免疫力を高めるビタミン

私たち人間に備わっている免疫能力にはガンに対する抵抗力があり、重要な役割をしていることが知られています。ガン細胞に強烈にアタックするというものではなく、ストレスをためないようにしたり、免疫力を強くするようなものを食べたり、しっかり睡眠をとるなどといった、体のほうがより強くなるような生活をしていれば、ガンが発生したとしても、免疫能力でその増殖を抑えることができるのです。

免疫系というのは、体の中を絶えずパトロールして、ひとつひとつの細胞を調べ、ガン化してしまった悪い細胞を見つけだして破壊する警察のようなものだと考えられます。

免疫系のはたらきは、大きく分けて2つあります。第1段階のはたらきは、免疫グロブリンによるものです。この免疫グロブリンは、よく「抗体」と呼ばれるものですが、体の中の正常な細胞と、外部から侵入してきた病原体やガン化した悪い細胞を見つけだして、免疫グロブリン自身がそれらと結びついて、破壊するマークをつけます。そして、第2段階では、白血球の中の細胞が体の中をパトロールしながら、マークのつけられた悪いものを見つけ、マクロファージや好中球という菌を食べる細胞によって、攻撃し破壊します。

ビタミンCをたくさん摂ることで風邪やガンなどの予防に役立つことが知られていますが、血液中のビタミンCがじゅうぶんにあるとリンパ球のはたらきが活発になり、貪食細胞の食菌作用が強まります。

免疫力の方向から見ると、風邪もガンも同じ種類の病気だと考えられます。免疫力という体の中の防御能力が高いときには、風邪を上手にやり過ごしたり、ガンの増殖を抑え共存させたりする力を増すことができるのです。つまり、免疫療法というのは、本来私たちの体の中に存在している食菌作用を強めていく中で、自然治癒力を増加させようという考え方です。

よく風邪をひく人や風邪をひいたらなかなか治らない人というのは、体の免疫力が異常に低下しているため、ちょっとした菌が入ってきた場合でも、食菌作用がうまくはたらかない状態です。病院では抗生物質を処方されたりしますが、それで一時的に細菌を殺すことができても、自分に備わった免疫力がそれによって損なわれてしまうことも忘れてはなりません。

体の免疫力というのは、東洋医学でいうところの生命力の強さそのものであり、ガンに対しての免疫力を高めるための生活法は、風邪の予防においても同じだと考えることができ、さらに、風邪をひかなくなる生活法というのは、すべての健康法につながると考えられます。

ただ、食事の面では、ビタミンCだけを摂っていれば良いというものではありません。食事全体の栄養のバランスや質も大切です。また、リンパ球のはたらきを活性化する食べものとして、リノール酸、ガンマリノレン酸、亜鉛、ベータカロテン(ビタミンA)などの重要性も注目されています。

整腸とビタミン

便秘でビタミンB群の吸収が悪くなる

昔から便秘は万病のもとだといわれていて、便秘にならないために腸の調子を整えるのはとても大切なことです。

そのためには、なんといっても毎日の食事が大事ですから、野菜や海藻といった腸に良いものを食べましょう。体が冷えやすい人は特に冷たい食べものや飲みものを避けたほうが良いです。冷たい食べものは腸を緩ませるし、腸が冷えると便意を感じにくくなり、便秘しやすくなります。

便秘になると腸に老廃物が溜まり、血液中にも毒素が増えます。汚れた血液が全身を循環し、脳にいくと老化や認知症の原因にもなると考えられます。また、腸のはたらきが悪くなることで栄養素の吸収力が低下するのですが、ビタミンB群は特に吸収されにくくなることがわかっていて、これが体や脳の老化を引き起こすことにもなるのです。

ビフィズス菌でいつまでも若さを保つ

腸が元気で若々しいと、それは私たちの体や心にもあらわれます。腸内の善玉菌を優勢にしておくことで腸を健康に保てるのですが、そのためにはビフィズス菌が重要な役割を果たします。ビフィズス菌を毎日摂取していると、腸内ではビタミンB1ビタミンB2ビタミンB6ビタミンB12ナイアシンなどがつくられます。それなのに、便秘をしているとビフィズス菌は本来持っている力を発揮しないし、菌自体が死滅してしまいます。

私たちは好奇心というものを持っています。腸内にビフィズス菌がたくさんあるという状態は、私たち人間の生命力の根本となっている、物事に対しての好奇心を持続させることとつながっています。若いうち、特に子供の頃は好奇心が旺盛なものですが、年齢を重ねるうちにいろいろな物事に対し好奇心を失ってしまったら、人生はつまらないものになってしまいます。さまざまなものにチャレンジする精神は、人間の若さを保つ秘訣だといえるでしょう。そして、その前提にあるのが健康なのです。それを支えているのは腸内細菌で、ビフィズス菌であり、ビタミンB群でもあります。

健康でいるためには、腸の調子を整えて便秘をしないことです。一日三回、バランスの良い食事をすること。それから、適度な運動をすること。しっかり休息や睡眠をとることも大切です。

いまではドラッグストアなどでもビフィズス菌のサプリメントが購入できるので、食事で摂るのが難しいという人は、こういったものを利用するのも良いでしょう。

ビフィズス菌の大切なはたらき

ビフィズス菌は腸内で増殖し、酢酸や乳酸などが多くつくられ、これによって腸の蠕動(ぜんどう)運動が促されて、便通が正常化します。便秘の改善に使用されていた従来の薬剤では、腹痛や下痢を起こすものもありましたが、これなら、自然な便通を促すことができるのです。多量につくられる酸は、腸内のpH値を低下させて細菌が増殖するのを抑え、腸内細菌の異常を正します。

また、ビフィズス菌は菌体中にビタミンB1を大量に含有していますが、菌体外でもビタミンB1を合成します。ビフィズス菌のビタミンB1の合成能力は優れたものですが、そのほかに、ビタミンB2、B6、B12、ビタミンE、ビタミンK、それにニコチン酸やパントテン酸なども合成利用されていることがわかっています。

胃のはたらきとビタミン

消化不良を防ぐ食べ方

なんだか最近は胃もたれがして、大好きだったお肉がたくさん食べられなくなった・・・、こういったことは無いですか?若い頃は体力があり、気力もあって、おいしいものを食べることが何よりの楽しみだった、という人でも、歳をとれば胃のはたらきが悪くなります。それは、胃酸の分泌がとても減ってしまうからです。こうして、胃酸が少ない状態を減酸症といい、胃酸がまったく無い状態を無酸症といいます。無酸症の割合は、20代の人で5パーセントほどだったのが、60代になると35パーセントにも及び、なんと7倍近くにも増加するといいます。

また、年齢を重ねて減少するのは胃酸だけではありません。タンパク質の分解酵素も減ってしまいます。肉類を食べ過ぎて消化不良を起こすのは、これが原因なのです。

そして、胃酸の分泌の低下は、タンパク質の消化力を低下させるだけでなく、ビタミンB群の吸収や、鉄分、カルシウムなどのミネラルの吸収率もかなり悪くなります。これらのビタミンや微量ミネラルが不足すると、新たに細胞ができる速度も衰えていってしまうので、なんとか胃酸をうまく分泌させる方法を考える必要があります。

例えば、梅干しを食べると血圧が上昇してしまうなどと悪くとられてしまうこともありますが、果肉の厚い柔らかな低塩の梅干しなら、食事の前にひとつ食べるだけで、胃酸の分泌はぐんと良くなります。梅干しには、鉄分が多く含まれていることから、鉄分の吸収も良くなります。胃酸の分泌が良くなったところで食事をすれば、消化吸収や食欲までアップする、というわけです。

おもしろいことに、ひとりきりで食事をすると胃酸の分泌が悪くなり、大勢で楽しく食べると胃酸の分泌が良くなって、おいしく食べられるといいます。

意外と知られていないことかもしれませんが、歳をとったら、水分の摂取量を控えめにしたほうが良いといわれます。これは、ただでさえ年齢を重ねると良い睡眠がとれなくなるのに、水分の摂り過ぎで夜中に何度もトイレにたつことになる、また、水分によって胃酸が薄まり、結果的に栄養の吸収が悪くなるためだということです。

夜は胃を休める時間

私たちには体内時計というものが備えられていて、生活リズムが刻まれています。これは、副腎ホルモンや自律神経のはたらきによるものです。通常、太陽が昇り昼間の明るくて活動する時間には自律神経のうちの交感神経が優位になっていて、太陽が沈み夜の休息する時間には副交感神経が優位になります。

胃液やそのほかの消化液は、活動が活発な時間に多く分泌されるので、夜の遅い時間になってからの食事は、良くありません。消化の時間は食べたものや量によっても違ってきますが、睡眠にも影響します。寝る前3時間くらいは食べものを口にしないことです。

胃潰瘍には緑色の野菜を摂る

野菜類には繊維が多いため消化が悪い食品とされ、胃潰瘍がある人は野菜を食べないよう指導されることもあるかと思いますが、繊維自体が胃に留まっている時間は長くはないので、それほど気にしなくてもよいかもしれません。野菜の中でも、ほうれん草や小松菜といった緑の濃い葉もの野菜や、にんじん、じゃがいも、キャベツなど消化が良い野菜が良いです。野菜に含まれるカリウムやビタミンには抗炎症作用があり、潰瘍の傷口を修復する良いはたらきをします。よく煮て柔らかくして食べたり、ジュースにして摂るのも良いです。

こりと痛みをとるビタミン

筋肉も老化する?

筋肉の老化というと、中年を過ぎてから始まると思われがちですが、実はなんと、私たちの体では20代の半ばくらいから、徐々にではありますが、すでに筋肉の老化が始まっているといいます。

信じられないという人もいるかもしれませんが、何かをしようとした時に体のバランスを崩し、おっとっと・・・と、転びそうになったことはありませんか?これは、筋繊維の数が減少したり萎縮(いしゅく)したりすることで、じゅうぶんに筋力を発揮できなくなるためです。体のバランスや、とっさの動作がとれなくなって転倒してしまう可能性もでてきます。

体の部位によっては筋肉の厚みが大きく減ってしまい、普段から運動する習慣がある人と無い人では体内年齢に差が出て、力の減少も目立つようになります。

血液の循環には、筋肉が重要です。心臓から流れ出ていく血液は全身に送られ、骨格筋のポンプ作用で心臓へ戻っていきます。この動きは毛細血管についてもいえることであり、筋繊維の間に網の目のように張り巡らされている毛細血管の収縮も、筋肉が収縮したときに起こるのです。つまり筋肉が衰えてしまうと血液の循環が悪くなり、また血液量が少なくなると酸素や栄養素が体の隅々まで送られなくなります。

筋肉痛を改善するビタミンとは

スポーツをする人が腰痛やぎっくり腰になったという話しを耳にすることもあると思いますが、これは中腰の姿勢から急に腰を伸ばしたときに、背骨を支えている筋の一部が切れたり、腰の筋肉がねんざするためです。こうした状態を防ぐには、普段から筋肉を柔軟に保っておくことが大切です。

筋肉が硬くなってしまう一番の原因は、血液が酸欠状態になることと乳酸がたまることです。そして、筋肉中の乳酸を速やかに処理するのが、ビタミンB1をはじめとしたビタミンB群です。乳酸の燃焼過程で水と二酸化炭素に完全に分解するためには、クエン酸を含んだ黒酢を毎日飲むと良いでしょう。

肉中心の食事や砂糖を多く含むもの、アルコールなどは乳酸がたまりやすくなるので、腰痛のときにはなるべく控えましょう。

肩こりや腰痛を防ぐために

筋肉の衰えた部分に流れる血液には疲労物質がたまりやすく、酸欠状態になります。この悪血(おけつ)がたまった筋肉はとても硬くこわばっていて、緊張しています。

ひどい肩こりや腰痛がある場合には、筋肉の中にたまった悪血(おけつ)の部分の血行を良くすることが大事です。人の手で、こわばった筋肉を徐々にもみほぐしていくとちょうど良く、血行が良くなって血液が流れ出し、痛みも和らぐでしょう。家族が居たらもんでもらうとよいです。

デスクワークなどで長時間イスに座ったまま仕事をしている人は、イスに深く腰掛けないことや背もたれに頼りすぎないことに注意しましょう。

血液サラサラとビタミン

血管の損傷を防いで、生活習慣病や突然死から自分のからだを守るには、まず、毎日の食生活を改善しなければなりません。それも、どんなストレスにも負けないような健康なからだをつくる食生活を送ることが求められます。現在の日本人の欧米化されてしまった食生活では、肉食が中心、脂肪と糖の摂り過ぎによってカロリーはじゅうぶんでありながら、野菜不足でビタミン・ミネラルの摂取量が足りていないという人が多いのです。

外食の多い人は特に、こういったアンバランスな栄養摂取をしがちになります。そのうえ、仕事や家庭の問題などストレスを抱えることは山のようです。ストレスがたまると、喫煙者ならたばこの量が自然と増えるでしょう。お酒を飲む量も増えたり、飲みたくなくてもお酒を飲まなければならない機会も多くあるでしょう。そして、睡眠をきちんととることが難しくなります。

私たちのからだは、ストレスが強くたくさんかかったり、たばこの吸い過ぎなどで、血液を凝固させやすいトロンボキサンA2という物質が大量に発生するため、動脈硬化や心筋梗塞、狭心症を引き起こしやすくなります。

これらを防ぐには、背の青い魚を食べることです。アジ、イワシ、サバ、サンマといった背の青い魚には、血液をサラサラにするはたらきがあるEPA(エイコサペンタエン酸)がとても豊富に含まれています。そのほか、ビタミンCビタミンE、ナイアシンなどにも血液の凝固を防ぐはたらきがあります。

血管を守るという点からみると、からだにとって有害な過酸化脂質やLDLコレステロールを発生させないためには、ビタミンEやセレニウムが必要です。この2つを同時に摂取することによって、大きな力が発揮されるのです。そして、この2つの栄養素が豊富に含まれているのが雑穀です。雑穀は日本人が昔から食べてきたもので、精白していない玄米、麦、アワ、ヒエなどには、欧米食には不足しがちなビタミンB群も豊富に含まれています。

血管の細胞膜を保護するはたらきをもつビタミンCや銅も、積極的に摂取したい栄養素です。ビタミンCはストレスがあると速く消耗されてしまうので、多めに摂ることが大切です。葉もの野菜や果物なら柑橘類、いちご、キウイフルーツなどにもたくさん含まれています。

シミや老化を防ぎ、潤いのある肌をつくるビタミン

みずみずしい肌を保つためのビタミン

素肌を美しく保つには、まずは肌が健康であることです。日頃から疲労が溜まっていたり、便秘がちだったりすると、肌があれてしまうことはよくあります。

加齢とともに新陳代謝は低下するので、個人差はありますが、皮膚の細胞が新しいものに生まれ変わるには、約4週間ほどかかるといわれています。肌のターンオーバーといいますが、この新陳代謝がスムーズにできると、いつも潤いのあるみずみずしい肌でいることができるのです。

素肌の健康というのは、体の健康と密接に関係しています。腸は食べたものの栄養を吸収するので、便秘になったりすると皮膚にまで栄養が行き渡らなくなり、栄養不足で肌があれてしまいます。

栄養不足の状態といっても、内部的要因や肌のコンディションは人それぞれなので、一概にこれだけ摂っていれば大丈夫、という栄養はありません。大切なのは、栄養素がきちんと皮膚まで届いているかということです。腸を健康に保つことで皮膚まで栄養が行き渡り、それが新陳代謝を活発にすることにつながります。

腸を健康的に活動させるためには、繊維質の豊富な根菜や緑黄色野菜などが良いです。また、肌にはタンパク質とビタミンB群を欠かすことができません。皮膚はタンパク質によってつくられているし、皮膚の新陳代謝はビタミンB群で促進されます。

この不可欠な栄養を含む食品はヨーグルトです。ヨーグルトは、牛乳よりも消化が良く、製造過程で乳糖が取り除かれているので牛乳ではお腹が緩くなってしまうという人にも大丈夫です。さらに、ヨーグルトにはカルシウム、乳酸菌が豊富に含まれています。カルシウムは皮膚の抵抗力を高めてくれるし、乳酸菌には整腸効果があって、皮膚の新陳代謝を活発にしてくれます。

酸化に負けない肌をつくるビタミン

紫外線や活性酸素などによって、肌はシミができたり老化します。抗酸化作用があることで広く知られるビタミンといえば、ビタミンCビタミンEがあります。ビタミンCはメラニン色素の増加を抑え、沈着を防ぐ働きがあり、ビタミンEは体内の脂質が酸化するのを防ぎ、中年以降にできるシミを予防するのに効果的です。

ヨーグルトが良いと先ほど紹介しましたが、ヨーグルトにはビタミンCは含まれていません。そこで、ヨーグルトと一緒に、いちごやキウイフルーツ、みかんなどの果物を合わせて食べるのがおすすめです。

ビタミンCというと、たいていはレモンやいちごといった果物が頭に浮かぶと思いますが、野菜だとピーマンにも、レモンに負けないくらいのビタミンCが含まれています。ピーマンのビタミンCは、加熱しても壊れにくく、植物系の油で調理すると、皮膚を保護するリノール酸や、末梢血管の血行を良くするビタミンEを一緒に摂取できます。また、ビタミンCの含有量では海苔(のり)も優れています。海苔にはほかにもビタミンB1やB2、ヨードなどが含まれていて、これらは新陳代謝を助け皮膚の再生を早めます。

美肌の味方はハトムギ

肌を美しく保つのに有効とされているのはハトムギです。シミやソバカスだけでなく、イボなどの改善にも良いとされています。ハトムギの成分は、タンパク質、脂肪、カルシウム、鉄、ビタミンB1、ビタミンB2などで、肌の新陳代謝を促し、若返らせてくれます。

ハトムギは、ハトムギ茶として市販されているので、手軽にとり入れることができます。ただし、ハトムギは体を冷やす作用もあるので、生理中や妊娠中の人は避けたほうが良いです。

ビタミンで花粉アレルギーを防ぐ

花粉症のつらい症状といえば、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ。鼻のかみ過ぎでティッシュペーパーが何枚あっても足りないし、赤くなるし、ヒリヒリ痛くなる。症状を少しでも和らげようと薬を使ってみたり、根本的に治す方法を模索したりと、多くの人が花粉のアレルギーに悩んでいることでしょう。

花粉症というのは、アレルギー性疾患の一種です。スギの花粉が鼻などの粘膜に入ると、異物を食べるマクロファージという細胞がそれらを処理し、血液中にスギ花粉に対抗する免疫グロブリンを増加させる信号を出します。そうすると、皮膚のマスト細胞から、アレルギー物質のヒスタミンが過剰に生産されて、さまざまな症状が引き起こされるのです。

花粉アレルギーは、ストレスと大きく関係しています。アレルギー源に直接触れなくても、ほかに何らかの苦痛を受けたことによってアレルギーの症状が出たという実験のデータもあるといいます。これは、鼻の粘膜の炎症と血管の拡張は、心因性の原因によって引き起こされるためです。

日本でスギの花粉症が非常に多く流行しはじめたのは、高度経済成長の結果、衣食住すべてにおいてアメリカ型の生活様式が定着していった時期です。一方、花粉やちりなどのアレルギー源が非常に多いのにかかわらず、未開発の地ではアレルギー患者があまり見られないのです。これは、生活すべてが文明の便利さに染まることがアレルギーの原因となっているのではないかと考えられます。

まずは現在の食生活を改め、昭和40年代よりも前の素朴な食事に戻すことが、花粉アレルギーの予防のカギとなることを知っておきましょう。

アレルギーを防ぐには便秘をしないこと

花粉アレルギーに、便秘は大敵です。というより、花粉アレルギーに限らず、便秘はほかのすべてのアレルギーをひどくします。というのも、便秘になると要らないものが体外へ排出されず、腸から吸収されるアレルギー源が増えてしまうからです。便通を良くし、腸内で異常発酵を起こさないよう気をつけましょう。

便秘を防ぐには、主食を含めてタンパク質を摂り過ぎないようにします。また、肉類、魚介類のほかに、主食になる玄米や蕎麦、ヒエ、アワなどといった雑穀、さまざまな豆類までをタンパク源として上手にメニューに取り入れましょう。食物繊維を含んだタンパク食は特に便秘を防ぎ、アレルギーの症状を楽にしてくれます。

アレルギーを抑えるための便秘解消におすすめの食物繊維加工食品、トクホのイサゴールはこちら。

ビタミンパワーにプラスして血管の炎症を起こす食品を避ける

副腎からのホルモンの分泌が順調にいき、ストレスに強くなると、それだけでも花粉アレルギーの症状は軽くなるといいます。副腎皮質ホルモンの分泌を盛んにするには、ビタミンAビタミンB群ビタミンC、それからカルシウムや鉄分を豊富に含んだ乾物、豆類、緑黄色野菜を、じゅうぶんに摂取するよう心がけましょう。

アレルギーをもつ人は、アルコールを摂取することで症状がひどくなりますから、血管が炎症を起こすアルコール類は避けたほうがよいです。できるだけ避けたいものは、ほかにもあります。例えば、揚げものなどの油料理や高カロリーの食事は、炎症をひどくするもとです。肉を使った料理なら、ささ身やヒレ肉など脂肪の少ない部分を選びましょう。香辛料を使ったり、塩分の多い食事でも炎症がひどくなることがあるので控えたほうがよいでしょう。

精神・神経の不安定とビタミン

ある大学の教授がおこなった、ビタミンB1欠乏症の研究があります。それによると、アルコール類を多く摂取したときに起こる精神の異常はビタミンB1の欠乏症から起こる障害で、中枢神経症状でいうと痴呆や妄想などの精神に関わるものであるのに対して、同じビタミンB1の欠乏でも、食事で不足した場合に起こる脚気(かっけ)のように、精神異常ではないものもあります。

アルコール以外にも、清涼飲料水の飲み過ぎやインスタント食品の食べ過ぎでも、ビタミンB1が欠乏します。これらの食品には糖質が多く含まれるのですが、それを分解するのにビタミンB1が欠かせないのです。

ビタミンB1の排出についてみてみると、例えば、成人男性が徹夜で麻雀をしたあとには、尿中に排出されるビタミンB1の量が通常の2倍に増えるというデータもあり、現代人の食生活の悪さのほか、生活リズムの乱れでも、体外にビタミンB群が排出され不足してしまうのに拍車がかかっています。

ビタミンB6の欠乏で音に過敏になる

日本人の食生活が欧米化し、肉をよく食べ野菜が不足しがちだったり、インスタント食品で手軽に済ませるような食事を続けていると、ビタミンB1やB6、ニコチン酸などが欠乏し、脳の中枢神経に大きな障害を与えることがわかっています。ビタミンB1が極端に不足することで、脳の神経細胞内での糖の代謝がうまくできなくなって、脳神経障害につながります。

また、ビタミンB6は体の中でアミノ酸を変化させて、脳神経にさまざまな刺激を送るセロトニンやガンマアミノ酪酸などの伝達物質を生成しているので、不足するとこれらの物質が合成されず、神経が過敏になります。動物を使った実験結果ですが、極端にビタミンB1やB6を欠乏させた場合、音に対する過敏症を引き起こすことがわかっています。

ビタミンB群の一種のニコチン酸も脳の働きに重要な作用をしていて、不足すると、不眠やめまい、幻聴、錯乱といった精神的変調を起こすこともあります。

私たちの周りにあるさまざまな音や光が物理的ストレスとなって、脳内のビタミンの過剰な消耗と食事からの栄養不足と合わさることで、家庭内暴力や精神錯乱を伴う犯罪に発展してしまう可能性があるのです。

活性酸素とビタミン

騒音というのが人間にとってとても大きなストレスになることは、誰もが経験しているでしょう。それでは、この騒音によって脳内にどのような変化が起こるのでしょうか。

これについての研究では、騒音によって脳のアンモニアや尿中のビタミンB1が増加すること、臓器中のビタミンB1が消耗することなどがわかっています。また、脳の神経伝達物質の合成や分解においても変化が起こります。持続的な神経の興奮によって、脳の中では有害な活性酸素が増えていきます。そして活性酸素が発生すると脳内に過酸化脂質がたまっていくのです。

過酸化脂質に対しては、ビタミンCなどの抗酸化作用のあるビタミンを日頃からじゅうぶんに摂取できていれば、脳内での発生をある程度抑えることができるといいます。

睡眠とビタミンの関連性

上手に睡眠を誘導する

ストレスがある人は不眠がちです。不眠症に悩むサラリーマンやOLは年々増えているといいます。不眠症は、何となく寝つけないというくらいの状態のものから、不安神経症によるものまで一緒に語られることが多いです。

例えば、明日は特別なことがある、というように、興奮して眠れなくても原因がはっきりわかっている場合にはよいのですが、原因がわからずにいつも眠れないのでは注意が必要です。不眠のタイプを分類してみると次のようになります。

  • 寝つきが悪い「就眠不良タイプ」
  • 途中で目が覚めてしまう「中間不良タイプ」
  • 朝早くに目が覚める「早朝不良タイプ」

これらは、タイプによって対処法が異なるわけではありません。

不眠の人は軽い頭重感があったり頭の中が充血した感じになっていることが多いのですが、アルコールには高ぶった神経をなだめる抑制作用があるので、不眠には少量のアルコールを飲むのも効果的です。また、軽い疲労感が睡眠を促してくれるので、布団の中で悶々としているくらいなら、軽い運動や体操をするとよいでしょう。

長い間不眠で悩んでいる人の中には、うつ病にかかっている人もいる可能性があるので、思い当たるなら専門医に相談するのもよいかもしれません。睡眠薬には、安易に手を出さないほうがよいです。

ビタミンB6不足で入眠困難になる

眠りを誘う物質にセロトニンという神経伝達物質があり、これが不足すると不眠症になるという研究結果があります。セロトニンは、トリプトファンというアミノ酸からつくられ、牛乳やチーズに多く含まれています。これらの食品を摂るのも不眠に効果的です。

睡眠誘導物質として注目されるセロトニンですが、このセロトニンはタンパク質のアミノ基からつくられていて、ビタミンB6が不足するとつくられなくなります。パソコンやスマートフォン、テレビなど、目、耳、神経を酷使するものを長時間扱うと、ビタミンB群が著しく消耗し、睡眠不足にもなりやすくなります。すると、ますますビタミンB6は体外へ排出され不足していくのです。

現代人の食生活の乱れや昼夜の生活リズムの乱れが、ビタミンB群の体外排出に拍車をかけています。ビタミンB6は、免疫のメカニズムで重要な働きをする成分であり、ビタミンB6がないと、免疫力の低下に影響するのです。

睡眠不足が長引くと、体はなるべく疲れさせないようにしようと自発的な防衛手段が働いて、心身の活動が低下します。ですから、判断力が鈍ったり気分が変わりやすくなるのは、睡眠不足の時の生命保持の手段ではないかと考えられています。

髪を美しく健康に保つビタミン

健康のバロメーターとなる髪

美しい髪は、女性にとっては永遠の願いであって、男性にとってもあこがれの的。

私たちの体と健康は、食べたものからの栄養で維持されています。健康状態があまり良くないときには髪がパサパサしていてまとまりにくいし、健康なときにはツヤツヤの美しい髪です。このことから、健康と髪のツヤには密接な関係があることがわかると思います。

髪のツヤを美しく保ちたいと思うなら、シャンプーやトリートメントに気をつかうことも大事ですが、それより、まずは体の中から健康になるように考えることが大切です。それには、やはり毎日の食事が関係してきます。健康を維持するための食事の中でも、特に、健康な髪に必要な栄養を摂りたいものです。

髪はイオウを含んだタンパク質で成りたっているので、まずは、これをじゅうぶんに摂ることです。ほかには、体や髪の新陳代謝を促すビタミンB群、甲状腺の働きを高め髪の発育を活発にするヨード、血行を良くして老化を防ぐリノール酸や、それに含まれるビタミンEもたくさん摂るようにしましょう。また、髪にツヤを与えてくれるカルシウムや、ツヤもコシも与えてくれるコンドロイチンも摂ると良いでしょう。

もうひとつ重要なことがあって、それは腎臓の働きを高めることです。これは、髪の栄養には欠かせません。なぜかというと、腎臓には血液を浄化する機能があるからです。血液は栄養を運んでいるので、常にきれいな血液でなければ栄養が髪まで届かないのです。ですから、過剰な負担が腎臓にかからないよう気をつけていましょう。

健康な髪をつくる栄養素

健康な髪に必要な栄養素が含まれる身近な食べものを、いくつかあげます。まず、髪の主成分であるイオウを含むタンパク質を摂るには、鶏がらスープが良いです。鶏がらスープには、疲れをやわらげる作用があります。疲れがたまっている時や精神的なストレスを抱えている時、髪がパサついている時に効果的です。スープには、緑黄色野菜、海藻類、タンパク質など髪に良い食材を煮込んで食べましょう。

疲労があると体が正常に働かなくなるし、髪にも良くありません。疲労回復のためには、黒ごまがおすすめです。ごまは、老化防止にもはたらきます。ごまには良質のタンパク質が含まれ、ほかにもビタミンEを含むリノール酸、カルシウム、ビタミンB1ビタミンB2、鉄、リンなども豊富に含まれています。ビタミンEは血行を良くして髪に栄養を送り、ビタミンB群は新陳代謝を助けます。

海藻類を食べると髪がフサフサになる、という話しを聞いたことがあるでしょうか。海藻類にはヨードが豊富なのですが、これは甲状腺から分泌されるホルモンの主成分で、髪の発育を盛んにします。このヨードを多く含んでいるのが昆布というわけです。

また、玄米も髪のために良い食品です。玄米にはセレニウムというミネラルが含まれていますが、セレニウムは髪の成分でもあり、メラニン色素をつくるのに不可欠な栄養素です。黒々とした美しい髪を保ちたいなら、玄米を食べると良いでしょう。

食事で円形脱毛症が防げる

円形脱毛症を知っているでしょうか。これは文字どおり、髪の一部分だけが丸くはげてしまう状態をいいます。まず1円玉くらいのはげができ、それが二つや三つになってくっついて面積が広がり、こぶしくらいになることがあります。円形脱毛症の原因は、ストレスです。ストレスが交感神経を緊張させ、頭皮の毛細血管が収縮して毛根に栄養が送られなくなり、髪が抜けやすくなるのです。逆に、抜けた後の毛細血管の循環が良くなれば、髪がまた生えてくるということになります。

治すには、ストレスを解消することが大切だし、円形脱毛症になったことを気にして二次的なストレスを起こさないことも大切です。また、予防するには食事が関係してきます。

血行を良くするには緑黄色野菜を

まずは、毛細血管の血行を良くするために、ビタミンAやビタミンP、ビタミンE、EPA(エイコサペンタエン酸)を含む食品を積極的に摂りましょう。ビタミンAを多く含む食品には、にんじんやかぼちゃ、ほうれん草、小松菜、春菊といった青菜などがあります。

ビタミンPというのはあまり馴染みがないかもしれませんが、ビタミンPはビタミン様物質で、みかんやキンカンなど柑橘類の皮の油成部分やスジに含まれていて、毛細血管を強くしたり、末梢血管の血行を良くする効果があるのです。

発毛を促進するには、EPA(エイコサペンタエン酸)をたくさん摂ると良いです。アジ、イワシ、サバ、サンマなど背の青い魚にはEPAが豊富に含まれています。新鮮なものを刺身や焼き魚で食べるのがおすすめです。