2013年 1月 の投稿一覧

ビタミンD の働きと作用

ビタミンD の働きと作用 についての詳細です。ビタミンD は、カルシウム吸収のために必要な栄養素ですが、その働きは単にそのことだけでなく、太陽の光が皮膚に当たって、ビタミンDが活性化されるところに大きな効果があります。

ビタミンD の働きと作用 紫外線

ビタミンD の働きと作用 紫外線

ビタミンD の働きと作用 乳幼児の発育に必須のビタミンD

ビタミンDは、体内でつくられ、あるいは食物から摂取されて小腸から吸収され、どちらもいったんは肝臓に集められます。

次に腎臓に移って少しずつ活性化され、活性型の ビタミンD に変わります。これが小腸で食物からカルシウムやリンの吸収を助け、骨へ運びます。このように、 ビタミンD は、骨の発育に大切な栄養素ですが、不足すると、骨の形成に異常が生じ影響がでてきます。

とくに注意しなければならないのは、乳幼児の骨の発育です。生後2ヶ月から2歳くらいまでは「くる病」にかかりやすいからです。

ビタミンD は、母乳にも牛乳にも含まれてはいません。
日光の中の紫外線が、皮膚で ビタミンD をつくります。乳幼児に日光浴が必要なのは、このような理由からです。

また、ビタミンDは、脂肪の中に含まれているほうが吸収率がよいこともわかっています。したがって、幼児や子どもの骨の形成不良では、日光を十分に浴びているか、ビタミンDの不足などを疑ってみる必要があります。

大人にも必要な ビタミンD

ビタミンD は、カルシウム吸収のために必要な栄養素ですが、その働きは単にそのことだけでなく、太陽の光が皮膚に当たって、 ビタミンD が活性化されるところに大きな効果があります。

つまり、 ビタミンD は、太陽の光でその化学反応を活発にし、結果としてカルシウムの運搬役として作用することにあるのです。

こうして運ばれたカルシウムは、小腸壁を通って血液の中にもカルシウムを導きます。太陽光線によって活性化された ビタミンD は、リンの吸収にも役立つばかりか、その他のホルモン類とともに、体内でのカルシウムの分配を調整する働きも行います。ですから、カルシウムは単に成長期の子どもだけではなく、大人にとっても重要なものといえます。

カルシウム吸収には、ビタミンDが必須

人の細胞は、一生を通じてつねに入れ替わっています。そのたびにカルシウムは血液中に放出され、体外に排泄されていきます。そこであらたにカルシウムを補給しなければなりません。

このとき、 ビタミンD の助けがどうしても必要となります。
もし ビタミンD が欠乏すると、ほかの栄養素をどんなに摂取していたとしても、必要なカルシウムは不足したままです。

そんな状態が続くようになると、骨がやわらかくなる病気の骨軟化症や、さらには骨のカルシウムが少なくなり、骨がすかすかの折れやすくなる骨粗繋症などをおこします。

骨のカルシウム不足を防ぐには、カルシウムの摂取と同時に、カルシウムの吸収をよくしなければなりません。
骨の代謝には、 ビタミンD とビタミンKが作用します。ふだんから ビタミンD 食品をとり、皮膚を太陽にさらすことは、骨の正常な発育や強化に役立ちます。

とくに年配者には、日光浴がぜひとも必要です。天気のいい日には散歩をして足腰をきたえるとともに、十分に太陽光線を浴びたいものです。

肝機能も活性化させる ビタミンD

ビタミンD は、肝臓や腎臓を経て活性型になりますが、もし、肝臓や腎臓に障害がある場合にはどうすればよいのでしょうか。

肝臓や腎臓に障害があると酵素が十分に働かず、ビタミンDは、活性型にはなりません。こうなると、いくら食べ物からDをとっても何にもならないことになります。
結果的にはビタミンD 不足となって、骨や歯に異常があらわれてきます。
肝臓と腎臓のうち、とくに問題なのは腎臓のほうです。肝障害の場合、軽ければ ビタミンD を活性化する働きはそれほど衰えませんが、腎臓に障害がある場合、たとえば慢性の腎不全ではほとんど活性化されることはありません。

では、このような人はどうすればよいのでしょうか?
そこで考えられたのが、 ビタミンD をはじめから活性化して投与する方法です。これなら腎臓での活性化の行程を経なくても、十分に働きます。

現在ではこの方法で腎不全の患者も、 ビタミンD を十分に補給できるようになりました。ただし、 ビタミンD のとりすぎは過剰症になる心配もありますから、医師と相談して投与量を調節します。

ことに ビタミンD はホルモンに関係していますから、多量に摂取すると副甲状腺ホルモンの分泌をうながし、かえって骨を山弱くしてしまいます。全くの逆効果になる可能性があるので注意します。

特に ビタミンD が多く含まれる食品は、かつお、本まぐろ、塩サバ、いわし、かじきなどです。

ビタミンD がたくさん含まれる食品

ビタミンD をたっぷり摂りたい、Dをしっかり摂りたい方のためのページ。
ビタミンDが多く含まれる食品 | ビタミン Q & A

その他の ビタミン の働きと作用

ビタミンC の働きと作用

ビタミンC の働きと作用 についての詳細です。 ビタミンC が不足すると、体はこのコラーゲンを生成することができなくなってしまいます。
つまり、コラーゲンがなければ骨ができないように、 ビタミンC がなければ骨は形成されません。

ビタミンC の働きと作用 レモン

ビタミンC の働きと作用 レモン

ビタミンC の働きと作用 コラーゲン合成を促進

1932年、レモンの中に壊血病を予防する物質が含まれていることが発見され、この新しい ビタミン には「抗壊血病の」という英語が縮められた、「アスコルビン酸」という名称が与えられました。

これが、ビタミンの発見順番にアルファベット名で「ビタミンC」と名づけられ、こちらのほうが現在では定着しています。

私たちの体の細胞はそれぞれが「コラーゲン」と呼ばれるタンパク質でつながっていますが、 ビタミンC が不足すると、体はこのコラーゲンを生成することができなくなってしまいます。

つまり、コラーゲンがなければ骨ができないように、 ビタミンC がなければ骨は形成されません。
歯や骨はカルシウムだけでできていると思われがちですが、強い歯や骨をつくるにはコラーゲンが不可欠です。

このため、丈夫でしっかりした歯や骨をつくるために、 ビタミンC が必須ということになります。

また、血液中には何種類ものタンパク質が含まれていますが、 ビタミンC は、こうしたタンパク質の仕事そのものかそれぞれ順調にいくように、手助けもします。

ですから、 ビタミンC が不足すれば、これらのタンパク質もその影響を受けることになります。
ただし、ビタミンC が体内でどのように作用しているのかについては、すべてが化学的に解明されているわけではありません。

美容に優れる理由

ビタミンC そのものは、壊血病を予防する ビタミン として発見されたわけですが、現在では、そのほかにもさまざまな病気の予防や健康に役立つ機能があることがわかっています。さまざまな専門家や大学などで研究がすすめられています。

すでに、 ビタミンC が、コラーゲンというタンパク質をつくるプロセスに、必要な成分であることは説明しました。
コラーゲンは約1000分子のアミノ酸の鎖が3本組み合わさって構成されています。

構成アミノ酸の中でも含有量が多いのがオキンプロリンです。このオキシプロリンをプロリンから酸化反応によってつくるのに ビタミンC が必要です。
これは、逆にもいえることで、Cが欠乏して血管がもろくなると出血しやすくなりますが、これは、細い血管をしっかりさせるために必要なコラーゲンが、Cの欠乏の影響で不足するためです。

外傷などの回復にビタミンCが役立つのも、コラーゲンの生成を促進するからです。このことがビタミンCが美しい肌をつくるといわれる理由です。
ビタミンC を補給することで、コラーゲンの生成が増し、結果として肌の細胞が生き生きとすることになります。

風邪の予防効果も

抗体は、感染や病気から守ってくれる血液中の重要なタンパク質で、抗体を含む免疫組織は、風邪の原因であるウイルスの攻撃や、侵入してくるバクテリアなどに対する体の防御体制です。
ビタミンC の量が十分でない場合、この免疫組織の能力は衰退してしまいます。

ビタミンC は、体内で酸化されていく過程で、「活性酸素ラジカル」という物質を生成しますが、この活性酸素ラジカルには、風邪のウイルスの核酸を直接攻撃して破壊してしまう働きもあります。

つまり、風邪の主原因であるウィルスは、細胞と細胞をしっかり固める ビタミンC の働きで、活動をはばまれてしまうというわけです。

普通、人は急激な寒さにおそわれると、体の持っている抗体の保護作用が急激に失われていきます。
つまり、突然、温度が下がると生体の抵抗力が急降下するということですが、こうしたとき、素早く新しい抗体で反撃できるかどうかは、その人の体にどれだけの ビタミンC があるかということに依存します。

そういったことからも、 ビタミンC は、風邪の予防に役立つといえるでしょう。現在までの研究で、 ビタミンC が風邪のウィルスそのものの働きを弱めるのではないか、あるいはウィルスによって破壊された細胞を修復し、再生をうながす働きもあるとの報告もありますが、まだまだ不明な点が多く、「風邪をひいてもビタミンCを飲めば治る」ということには、直接には結びついてはいません。

風邪をひいたときには、 ビタミンC とそのほかの栄養素もとりながら養生することが肝心です。現段階では、あくまでも、ビタミンCの役目は風邪の際の栄養補強と考えるのがいいでしょう。

ビタミンC のガン予防効果について

ビタミンC そのものは、体の中でごくわずかを占める栄養素にすぎませんが、さまざまな病気に有効だとされ、ガンの予防になっていることで知られています。

ビタミンC において、発ガン防止で注目される理由の1 つに、活性酸素の実害を防止する働きがあるということです。

ブロッコリーに含まれるカロチン、ビタミンC 、ケルセチンがガンを抑制

通常、カロリーを消費するには酸素を必要としますが、そのうちの数%の酸素は体内で活性酸素となり、強い酸化力を発揮することになります。

この一部が細胞を攻撃し、ついにはガン細胞に変えてしまうことがあります。そのような副作用に対しては、細胞内にあるビタミンEが防御しますが、この防御によって酸化された ビタミンE を再び還元して、くり返し防御の働きをさせるのが、 ビタミンC なのです。
また、 ビタミンC は、このほかにも、発ガン性物質をおさえる働きがあります。

発ガン怪物質としてよく知られているものに、「ニトロソアミン」があります。ニトロソアミンは、アミンの誘導体のうち、アミン窒素上の水素がニトロソ基に置き換わった構造をもつ化合物群のことです。

肉や魚などの天然食品中に含まれる「亜硝酸塩」と「第2級アミン」を同時に摂取すると、体内で生成される強い発ガン性物質です。

もともと硝酸塩や亜硝酸塩は、食肉や魚肉などを加工する際、その赤色を固定し、肉の色を保持するために用いられるものですが、実は亜硝酸塩はほとんどの野菜や果物にも含まれています。ということは、日常的に知らず知らずのうちに、発ガン怪物質であるニトロソアミンに代わる食べ物をとっていることになります。

実際に、硝酸塩や亜硝酸塩を含む加工肉を大量に食べていると、胃や腸でガンができやすくなるといわれています。ところが、野菜や果物が加工肉と異なるのは、それ自体に天然のビタミンCが入っていることです。

この ビタミンC がニトロソアミンの生成をおさえ、発ガンを防ぐことが、すでに化学的にも証明されています。

つまり、加工肉を食べる際には、同時に ビタミンC が多く含まれている食品をとるようにすれば、ガンを防ぐことも可能になということです。

今後も注目されるビタミンC

ビタミンC は、このほかにも、老化防止に役立ち、ストレス、化学物質や食品添加物による生体異物などに有効に働き、体に必要だとされています。
ビタミンCは、水溶性ですから体に蓄積されません。仮に、一度に大量にとっても、利用されなかったぶんは尿とともに排泄されます。ふだんから、 ビタミンC の十分な摂取を習慣化するようにしましょう。

ビタミンC を多く含む食品

ビタミンC をたっぷり摂りたい、Cをしっかり摂りたい方のためのページ。ビタミンCを多く含む食品

ビタミンCのガン抑制効・美肌果関連記事

その他の ビタミン の働きと作用

リポ酸 とイノシトールの働きと作用

リポ酸 とイノシトールの働きと作用 を紹介します。

リポ酸は肝臓へ作用する リポ酸 とイノシトールの働きと作用

ビタミンB群の 1 つであるリポ酸は、ビタミン様物質の中に含まれることがあります。
リポ酸は、ビタミンB1、パントテン酸などといつしょに働き、糖やアミノ酸の代謝をスムーズにします。

また、とくに肝臓の代謝を促進するので、急性や慢性の肝炎、肝硬変、また動脈硬化にも効果があります。

リポ酸には解毒作用もあるので、薬物や蛇毒、妊娠中毒症のときなどは、リポ酸を多めに摂取するとよいでしょう。
こうしたリボ酸の働きは、まだあまり知られていませんが、ぜひ注目したいビタミンといっていいでしょう。

イノシトールは神経と胃腸の働きを正常にする

あまり聞きなれないビタミンですが、ビタミンB群の仲間であるイノシトールは、細胞膜をつくっているので、レシチン(同じく、細胞膜をつくる脂質の一種) の成分といえます。
神経細胞の中に多く含まれており、神経を正常にする働きがあります。イノシトールは、パントテン酸とともに、胃腸の働きを正常にする効果もあります。

また、コレステロールの流れをよくし、動脈硬化を防ぐことができます。さらに、肝臓から脂肪を除くように作用して、脂肪肝になるのを防ぐ働きを持っています。イノシトールは体の中でつくられる貴重なビタミンですが、 1 日数十 mg ~ 1g 程度はとるとよいでしょう。

リポ酸、イノシトールが多く含まれる食品は、ピーナッツ、キャベツ、大豆、牛レバー、鶏レバー、豚レバー、小麦胚芽です。

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