基礎知識

ビタミン どのくらい必要か?

ビタミン どのくらい必要か?

6 種類のビタミンは所要量が決められている ビタミン どのくらい必要か?

ビタミン どのくらい必要か?

ビタミン どのくらい必要か?

所要量が決められているビタミンは、

  1. ビタミンA
  2. ビタミンB1
  3. ビタミンB2
  4. ナイアシン
  5. ビタミンC
  6. ビタミンD

の 6 種類です。ここでいう所要量とは、欠乏症が出ない最低の量です。
この必要量に安全率をかけ、個人差を考慮して決められたのが、もので、食べ物の摂取の方法によっては、個人差が生じます。

バランスのとれた食事がポイント

1 つの食品にあるビタミンが多いとなると、それさえ食べていればよいと思いがちですが、食生活の基本はあくまでもバランスが大切です。

ビタミンの必要な量は、年齢、性別、その人の活動状況などによって違ってきますが、「 1 日食品 30 種」を目標にできるだけ多くの食品をとるようにすれば、それで十分に必要なビタミンをとることができます。

ビタミン所要量

男性

年齢(歳) 18~29 30~49
所要量 許容上限摂取量 所要量 許容上限摂取量
脂溶性ビタミン ビタミンA(μgRE) 600(2000IU) 1500(5000IU) 600(2000IU) 1500(5000IU)
ビタミンD(μg) 2.5(100IU) 50(2000IU) 2.5(100IU) 50(2000IU)
ビタミンE(mgαーTE) 10 600 10 600
ビタミンK(μg) 65 30000 65 30000
水溶性ビタミン ビタミンB1(mg) 1.1 1.1
ビタミンB2(mg) 1.2 1.2
ナイアシン(mgNE) 17 30 16 30
ビタミンB6(mg) 1.6 100 1.6 100
ビタミンB12(μg) 2.4 2.4
葉酸(μg) 200 1000 200 1000
ビオチン(μg) 30 30
パントテン酸(mg) 5 5
ビタミンC(mg) 100 100

 

女性

年齢(歳) 18~29 30~49 妊婦 授乳婦
所要量 許容上限摂取量 所要量 許容上限摂取量 付加量 付加量
脂溶性ビタミン ビタミンA(μgRE)※ 540
(1800IU)
1500
(5000IU)
540
(1800IU)
1500
(5000IU)
+60
(200IU)
+300
(1000IU)
ビタミンD(μg) 2.5
(100IU)
50
(2000IU)
2.5
(100IU
50
(2000IU
+5 +5
ビタミンE(mgαーTE)※ 8 600 8 600 +2 +3
ビタミンK(μg) 55 30000 55 30000 +0 +0
水溶性ビタミン ビタミンB1(mg) 0.8 0.8 +0.1 +0.3
ビタミンB2(mg) 1.0 1.0 +0.2 +0.3
ナイアシン(mgNE) 13 30 13 30 +2 +4
ビタミンB6(mg) 1.2 100 1.2 100 +0.5 +0.6
ビタミンB12(μg) 2.4 2.4 +0.2 +0.2
葉酸(μg) 200 1000 200 1000 +200 +80
ビオチン(μg) 30 30 +0 +5
パントテン酸(mg) 5 5 +1 +2
ビタミンC(mg) 100 100 +10 +40

ビタミン 摂りすぎの影響は?

ビタミン 摂りすぎの影響は? どういった害があるのでしょうか?ビタミンの過剰摂取による体への影響は、脂溶性と水溶性によって異なります。水溶性はおしっこで排泄されるので心配いりませんが、脂溶性は過剰症を起こしてしまうリスクがあります。

ビタミン 摂りすぎの影響は?

ビタミン 摂りすぎの影響は?

脂溶性ビタミンをとりすぎると過剰症になる ビタミン 摂りすぎの影響は?

ビタミンが不足すると、体にさまざまな障害がおこることはすでに記載しましたが、では、逆にとりすぎてしまった場合にはどのような影響があるのでしょうか。ビタミンの過剰摂取による体への影響は、脂溶性と水溶性によって異なります。
すでに記載したとおり、脂溶性ビタミンを過剰にとると、肝臓や体の組織に蓄えられます。蓄えられたビタミンは、摂取不足や体が必要とするときに使われるシステムになっていますが、とりすぎの状態が続くと、過剰症をおこしてしまいます。

ビタミンA ビタミンDの摂りすぎには注意

過剰症でとくに注意するのは、 ビタミンAビタミンD です。 ビタミンA  の過剰は、頭痛や吐き気、また、関節の痛みや発疹、肝臓肥大、食欲減退をおこしたり、女性の場合には、生理が止まったりすることもあります。

過剰摂取は成人にも有毒ですが、とくに幼児と子どもの場合は、症状が重くなる傾向が強いので特に注意します。

ビタミンD は、成人ならあまり問題はありませんか、乳幼児では臓器にカルシウムがたまりすぎることかあります。成人でも、過重量のカルシウムを吸収すると、これが腎臓に負担をかけ、この負担が強くなりすぎると腎臓が機能しなくなることもあります。

毒性の症状としては、下痢、頭痛、おう吐などがあらわれ、さらに過剰摂取が続くと ビタミンD が骨からの多量のカルシウムを奪ってしまい、体の中のやわらかい組織の中にもカルシウムが蓄積されることになります。

同じ脂溶性でも ビタミンE  の場合は摂取しすぎると吸収率が下がってしまいますから、それほど過剰症の心配はありません。ふだんの食事からビタミンをとっている場合には、過剰症の心配はありませんが、ビタミン剤などで大量にとり続けている人は注意しなければなりません。

水溶性ビタミンは摂りすぎても問題ない

一方、水溶性ビタミンは水に溶けやすいため、余分にとっても体内を素通りしてしまいます。つまり、尿によって排泄されてしまい、過剰摂取の心配はありません。

ただし ビタミンC をとりすぎた場合、余分なCを排泄するために腎臓に負担がかかりますので、それが長期にわたれば、何らかの障害が懸念されます。
さらに ビタミンC の場合は、とりすぎ状態が続いたあと、急にとらなくなると、ビタミンC 欠乏症になることもあります。とくに神経質になることはありませんが、ビタミン剤をつねに飲んでいる人は、医師の指示を受けておくことをおすすめします。