ビタミンC の働きと作用

ビタミンC の働きと作用 についての詳細です。 ビタミンC が不足すると、体はこのコラーゲンを生成することができなくなってしまいます。
つまり、コラーゲンがなければ骨ができないように、 ビタミンC がなければ骨は形成されません。

ビタミンC の働きと作用 レモン
ビタミンC の働きと作用 レモン

ビタミンC の働きと作用 コラーゲン合成を促進

1932年、レモンの中に壊血病を予防する物質が含まれていることが発見され、この新しい ビタミン には「抗壊血病の」という英語が縮められた、「アスコルビン酸」という名称が与えられました。

これが、ビタミンの発見順番にアルファベット名で「ビタミンC」と名づけられ、こちらのほうが現在では定着しています。

私たちの体の細胞はそれぞれが「コラーゲン」と呼ばれるタンパク質でつながっていますが、 ビタミンC が不足すると、体はこのコラーゲンを生成することができなくなってしまいます。

つまり、コラーゲンがなければ骨ができないように、 ビタミンC がなければ骨は形成されません。
歯や骨はカルシウムだけでできていると思われがちですが、強い歯や骨をつくるにはコラーゲンが不可欠です。

このため、丈夫でしっかりした歯や骨をつくるために、 ビタミンC が必須ということになります。

また、血液中には何種類ものタンパク質が含まれていますが、 ビタミンC は、こうしたタンパク質の仕事そのものかそれぞれ順調にいくように、手助けもします。

ですから、 ビタミンC が不足すれば、これらのタンパク質もその影響を受けることになります。
ただし、ビタミンC が体内でどのように作用しているのかについては、すべてが化学的に解明されているわけではありません。

美容に優れる理由

ビタミンC そのものは、壊血病を予防する ビタミン として発見されたわけですが、現在では、そのほかにもさまざまな病気の予防や健康に役立つ機能があることがわかっています。さまざまな専門家や大学などで研究がすすめられています。

すでに、 ビタミンC が、コラーゲンというタンパク質をつくるプロセスに、必要な成分であることは説明しました。
コラーゲンは約1000分子のアミノ酸の鎖が3本組み合わさって構成されています。

構成アミノ酸の中でも含有量が多いのがオキンプロリンです。このオキシプロリンをプロリンから酸化反応によってつくるのに ビタミンC が必要です。
これは、逆にもいえることで、Cが欠乏して血管がもろくなると出血しやすくなりますが、これは、細い血管をしっかりさせるために必要なコラーゲンが、Cの欠乏の影響で不足するためです。

外傷などの回復にビタミンCが役立つのも、コラーゲンの生成を促進するからです。このことがビタミンCが美しい肌をつくるといわれる理由です。
ビタミンC を補給することで、コラーゲンの生成が増し、結果として肌の細胞が生き生きとすることになります。

風邪の予防効果も

抗体は、感染や病気から守ってくれる血液中の重要なタンパク質で、抗体を含む免疫組織は、風邪の原因であるウイルスの攻撃や、侵入してくるバクテリアなどに対する体の防御体制です。
ビタミンC の量が十分でない場合、この免疫組織の能力は衰退してしまいます。

ビタミンC は、体内で酸化されていく過程で、「活性酸素ラジカル」という物質を生成しますが、この活性酸素ラジカルには、風邪のウイルスの核酸を直接攻撃して破壊してしまう働きもあります。

つまり、風邪の主原因であるウィルスは、細胞と細胞をしっかり固める ビタミンC の働きで、活動をはばまれてしまうというわけです。

普通、人は急激な寒さにおそわれると、体の持っている抗体の保護作用が急激に失われていきます。
つまり、突然、温度が下がると生体の抵抗力が急降下するということですが、こうしたとき、素早く新しい抗体で反撃できるかどうかは、その人の体にどれだけの ビタミンC があるかということに依存します。

そういったことからも、 ビタミンC は、風邪の予防に役立つといえるでしょう。現在までの研究で、 ビタミンC が風邪のウィルスそのものの働きを弱めるのではないか、あるいはウィルスによって破壊された細胞を修復し、再生をうながす働きもあるとの報告もありますが、まだまだ不明な点が多く、「風邪をひいてもビタミンCを飲めば治る」ということには、直接には結びついてはいません。

風邪をひいたときには、 ビタミンC とそのほかの栄養素もとりながら養生することが肝心です。現段階では、あくまでも、ビタミンCの役目は風邪の際の栄養補強と考えるのがいいでしょう。

ビタミンC のガン予防効果について

ビタミンC そのものは、体の中でごくわずかを占める栄養素にすぎませんが、さまざまな病気に有効だとされ、ガンの予防になっていることで知られています。

ビタミンC において、発ガン防止で注目される理由の1 つに、活性酸素の実害を防止する働きがあるということです。

ブロッコリーに含まれるカロチン、ビタミンC 、ケルセチンがガンを抑制

通常、カロリーを消費するには酸素を必要としますが、そのうちの数%の酸素は体内で活性酸素となり、強い酸化力を発揮することになります。

この一部が細胞を攻撃し、ついにはガン細胞に変えてしまうことがあります。そのような副作用に対しては、細胞内にあるビタミンEが防御しますが、この防御によって酸化された ビタミンE を再び還元して、くり返し防御の働きをさせるのが、 ビタミンC なのです。
また、 ビタミンC は、このほかにも、発ガン性物質をおさえる働きがあります。

発ガン怪物質としてよく知られているものに、「ニトロソアミン」があります。ニトロソアミンは、アミンの誘導体のうち、アミン窒素上の水素がニトロソ基に置き換わった構造をもつ化合物群のことです。

肉や魚などの天然食品中に含まれる「亜硝酸塩」と「第2級アミン」を同時に摂取すると、体内で生成される強い発ガン性物質です。

もともと硝酸塩や亜硝酸塩は、食肉や魚肉などを加工する際、その赤色を固定し、肉の色を保持するために用いられるものですが、実は亜硝酸塩はほとんどの野菜や果物にも含まれています。ということは、日常的に知らず知らずのうちに、発ガン怪物質であるニトロソアミンに代わる食べ物をとっていることになります。

実際に、硝酸塩や亜硝酸塩を含む加工肉を大量に食べていると、胃や腸でガンができやすくなるといわれています。ところが、野菜や果物が加工肉と異なるのは、それ自体に天然のビタミンCが入っていることです。

この ビタミンC がニトロソアミンの生成をおさえ、発ガンを防ぐことが、すでに化学的にも証明されています。

つまり、加工肉を食べる際には、同時に ビタミンC が多く含まれている食品をとるようにすれば、ガンを防ぐことも可能になということです。

今後も注目されるビタミンC

ビタミンC は、このほかにも、老化防止に役立ち、ストレス、化学物質や食品添加物による生体異物などに有効に働き、体に必要だとされています。
ビタミンCは、水溶性ですから体に蓄積されません。仮に、一度に大量にとっても、利用されなかったぶんは尿とともに排泄されます。ふだんから、 ビタミンC の十分な摂取を習慣化するようにしましょう。

ビタミンC を多く含む食品

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リポ酸 とイノシトールの働きと作用

リポ酸 とイノシトールの働きと作用 を紹介します。

リポ酸は肝臓へ作用する リポ酸 とイノシトールの働きと作用

ビタミンB群の 1 つであるリポ酸は、ビタミン様物質の中に含まれることがあります。
リポ酸は、ビタミンB1、パントテン酸などといつしょに働き、糖やアミノ酸の代謝をスムーズにします。

また、とくに肝臓の代謝を促進するので、急性や慢性の肝炎、肝硬変、また動脈硬化にも効果があります。

リポ酸には解毒作用もあるので、薬物や蛇毒、妊娠中毒症のときなどは、リポ酸を多めに摂取するとよいでしょう。
こうしたリボ酸の働きは、まだあまり知られていませんが、ぜひ注目したいビタミンといっていいでしょう。

イノシトールは神経と胃腸の働きを正常にする

あまり聞きなれないビタミンですが、ビタミンB群の仲間であるイノシトールは、細胞膜をつくっているので、レシチン(同じく、細胞膜をつくる脂質の一種) の成分といえます。
神経細胞の中に多く含まれており、神経を正常にする働きがあります。イノシトールは、パントテン酸とともに、胃腸の働きを正常にする効果もあります。

また、コレステロールの流れをよくし、動脈硬化を防ぐことができます。さらに、肝臓から脂肪を除くように作用して、脂肪肝になるのを防ぐ働きを持っています。イノシトールは体の中でつくられる貴重なビタミンですが、 1 日数十 mg ~ 1g 程度はとるとよいでしょう。

リポ酸、イノシトールが多く含まれる食品は、ピーナッツ、キャベツ、大豆、牛レバー、鶏レバー、豚レバー、小麦胚芽です。

αリポ酸 ダイエット

ビタミンB12 葉酸 の働きと作用

ビタミンB12 葉酸 の働きと作用 についてですが、ビタミンB12が不足すると、中枢神経や末梢神経の障害にも及んできます。また 葉 酸は発育促進に欠かせません。

ビタミンB12 葉酸 の働きと作用 妊婦に必須
ビタミンB12 葉酸 の働きと作用 妊婦に必須

ビタミンB12 葉酸 の働きと作用 赤血球生成のために必須

顔色が悪い、ときどき立ちくらみがする、といった症状は、たいていは貧血からきています。青白い顔色が特徴です。

貧血対策の第一は鉄分の補給ですが、あわせて ビタミンB12 や 葉酸 を十分とる必要があります。 ビタミンB12 や 葉酸 は「増血ビタミン」ともいわれ、赤血球の形成、再生に関係しており、また欠かせません。

ビタミン12 と 葉酸 は互いに補い合って働くため、どちらか一方が不足しても赤血球が減り、貧血がおこりやすくなります。

ビタミンB12 が不足すると、中枢神経や末梢神経の障害にも

ビタミンB12 は、主に肝臓に蓄えられています。そのため、 ビタミンB12 不足でおきる貧血は鉄分不足による貧血よりも悪性で、貧血の一般症状以外に、胃腸障害や頭痛、全身の倦怠感、舌の炎症などがあらわれます。

風邪気味?と勘違いしてしまう場合もあります。このほか、 ビタミンB12 は神経にも関与します。中枢神経や末梢神経の障害も ビタミンB12 不足でおこることがあります。ボケ防止のビタミンとしても最近は、注目を集めています。

葉酸は発育促進に欠かせない

ビタミンB群の中でも発見されるのが遅かった 葉酸 は、最初、ホウレン草の葉から抽出され、ラテン語で菓を意味する「フォリウム」から名づけられたものです。

その名のとおり、葉酸は植物の緑葉にたくさん含まれています。
葉酸 は B12 と同様に、遺伝物質であるDNAやRNAを構成している核酸の合成に不可欠のビタミンです。

葉酸がなければ、細胞分裂は、正常に行われません。
また葉酸は、食物中のタンパク質をアミノ酸に分解する際にも関係しています。このアミノ酸から、筋肉組織などの新しいタンパク質をつくり出しているのです。妊娠の場合のように、とくに急激な細胞分裂を必要とするときは、 葉酸 の必要量も多くなります。

ビタミンB12・葉酸を多く含む食品は、カキ、ニシン、チーズ、海老、大豆、牛レバー、部らレバーなどが代表的です。

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