ビタミンは食事から摂るのが基本

ビタミンは食事から摂るのが基本 です。目的をしっかり明確にしてから摂るのがポイントです。

どんな食品に、どのようなビタミンが含まれているかは、さまざまです。むやみに大量に摂っても吸収されなければ摂取しても意味がないことになります。

ビタミンは食事から摂るのが基本
ビタミンは食事から摂るのが基本

ビタミンは食事から摂るのが基本 まずはビタミンの性質を知る

ビタミンは、さまざまな食品の中に含まれています。しかも、1つの食品の中に、何種類ものビタミンが含まれているのです。

どんな食品に、どのようなビタミンが含まれているかは、さまざまです。健康維持、あるいは健康増進を目的にビタミンをとるのであれば、ふだんから体内のビタミン濃度が高くなるようにとればよいでしょう。

ただし、そのときのビタミンが、脂溶性か水溶性かによって、とり方に違いがあるので、注意しなければなりません。

まず、ビタミンA ビタミンD ビタミンE ビタミンK は脂溶性です。脂溶性のビタミンは多量にとると体内に蓄えられ、利用されなかったぶんは再利用されます。

しかし、だからといって無計画に大量にとると、過剰症の心配が出てきます。これは、食品からとる場合でも、ビタミン剤を使う場合でも、同じです。

もう一方の ビタミンB 群 ビタミンC などの水溶性のビタミンは、大量にとっても、余分な量は尿中に排せつ泄され、体内には残りません。
そのため、一度に大量にとることは逆にむだになります。1日3~4回に分けて、適量を摂取するようにします。

目的が大事

ふだんから上手にビタミンをとることも大切ですが、一方でどのビタミンを何のためにとるのかを考えることも、大切なことです。むやみに大量に摂っても吸収されなければ摂取しても意味がないことになります。

たとえば、健康を保ちたい、活力をつけたい、病気を治したいなど、人によってビタミンをとる目的や考え方はさまざまです。

また、スポーツをしたり、徹夜作業をする、精神的に落ちこんでいる、といったようなときには、その前にとるか、あるいはあとでとるかによって、効力が違ってきます。

1つの目安としては、スポーツなどのように激しい肉体運動がともなうときには、前とあとに ビタミンB 群 ビタミンC を、大量のお酒を飲む前や飲んだあとにも、あるいは疲れたときにも、 ビタミンC が効果的です。

出来る限り食品から摂りたい

1つの食品に何種類ものビタミンが含まれている場合があります。 「 ビタミンは食品でとるのが基本 」 といわれるわけもここにあります。
食品からビタミンをとれば、一度にいろんな種類のビタミンがとれるばかりか、それによる相乗効果も期待できます。

たとえば、 ビタミンACE はそれぞれが酸化を抑制する抗酸化の働きを持っていて、この3つが合わされば、単独でとるよりも高い効果が期待できます。
また、 ビタミンCE を同時sに摂取すれば、高血圧や動脈硬化の予防効果がアップします。

さらに、 ビタミンB 群 は総合的にとることでエネルギー代謝が増し、 E B2 では抗酸化作用が4倍になるなど、それぞれの相乗効果を期待した摂取方法がよいでしょう。

血液凝固に関連する ビタミンK

血液凝固に関連する ビタミンK は血液の凝固に、欠かせない働きを持っています。 ビタミンK が不足すると、血液の凝固が行われなくなってしまいます。

血液を固める成分

血液凝固に関連する ビタミンK
血液凝固に関連する ビタミンK

人間の体は、出血すると体の反応で血液を固まらせるように働きます。たとえば、指先を紙などで切ってしまった際に知らないうちに血が固まって止まっていたということがあります。 ビタミンK は、このような血液の凝固に、欠かせない働きを持っています。 ビタミンK が不足すると、血液の凝固が行われなくなってしまいます。
ビタミンK は、植物性食品に多く含まれるために、不足することはあまりなく、欠乏症は比較的あらわれにくいといわれています。

血液凝固に関連する ビタミンK 抗生物質はビタミンK 不足を招く

人間が病気になるということは、いろいろな細菌が体内に入りこんでしまっている状態です。それらを退治するために、抗生物質を投与するわけですが、なかには強い抗生物質もあり、体質に合わないことがあります。

そのような場合は、抗生物質の作用によって腸内細菌の状態が悪くなっているのです。
ビタミンK は、腸内菌の働きによって自然に合成され、生産することができるので、欠乏することは少ないのです。

けれども、抗生物質の サルファ剤 などは、腸内細菌を殺して、腸内菌によって行われる ビタミンK の合成を止めてしまいます。
抗生物質によってビタミンKが合成されなくなってしまうと、異常出血が発生してしまいます。
たとえば、血尿、血便、吐血、歯ぐきからの出出血などです。抗生物質によっておきてしまった異常出血は、 ビタミンK を補うことで体外への出血を防ぎます。

花粉症 には ビタミンC

花粉症 には ビタミンC をたっぷり摂りましょう。年々 花粉症 の症状がひどくなる人、そしてこれまで 花粉症 ではなかった人が突然、花粉症 になるケース。さまざまです。

昭和58年より東京都では花粉症実態調査を開始しましたが、その後は平成8年より10年おきに実施されておりました。いずれも花粉症患者は増加傾向です。東京都民におけるスギ花粉症有病率は、48.8%と推定されました。およそ半数の人がスギ花粉に対してアレルギーを持っているということです。

花粉症 には ビタミンC ツライ鼻水の症状、目のかゆみなどに

花粉症 には ビタミンC
花粉症 には ビタミンC

春先の杉の 花粉 が飛ぶころになると、くしゃみや鼻水が止まらないといった花粉症に悩む人が急増しています。

これもアレルギーの一種で、完全に効く薬は残念ながらまだありません。
症状をやわらげるために、日ごろから食生活に気をつけて、体力づくりをする必要があります。

花粉症 の症状を和らげる 抗ヒスタミン薬 には副作用があり

  • 眠気
  • 胃腸障害
  • 口の渇き
  • めまい
  • 頭痛

などがあり、車を運転する人、危険な作業をする人は注意しなければいけません。 抗コリン作用が強いため、緑内障、前立腺肥大、喘息の方は基本的に使用できません。

普段の食事で少しでも花粉症の症状を和らげたいのであれば、ビタミン摂取です。ビタミンの中で有効なのが、 ビタミンAビタミンB群 ビタミンC です。

まず、 ビタミンA です。人間の体をおおっている皮膚を生体膜といいます。 ビタミンA  は、生体膜をつくっている上皮組織に働いて、その機能を正常に保つようにさせます。

そのため、上皮組織によって支えられている生体膜が丈夫になれば、粘膜の損傷や変形を防ぐことができて、細菌感染といった外界の刺激から、体を守ってくれます。次に、 ビタミンB群 は、エネルギー代謝を促進して、活動力を与えてくれます。

食べたものの糖質を燃焼させて、エネルギーをつくり出す作用のある ビタミンB群 が不足すると、全身に倦怠感があらわれ、抵抗力も衰えてしまいます。
また、 ビタミンB群 の中でも ビタミンB2 は、体のさまざまな組織の修復を行います。
ですから、不足すると体の各機能がもろくなってしまいます。

そのために、外界からの刺激に弱くなって、病原体に感染しやすくなるのです。
そして、 ビタミンC は、ウイルスから体を守る作用を持っているので、つねに摂取しておきたい栄養素です。これらをまんべんなくとって、花粉が入りこんでも負けない体をつくるように心がけることが大切です。
花粉が飛ぶ時期より少し前になったら、ビタミンCを積極的に摂るようにするとさらに効果的です。

最近は、便秘を解消し、腸内環境を整え免疫力を高めると 花粉症 の症状に効くという話もよく耳にします。便秘体質であれば、 トクホのイサゴール などの食物繊維がおすすめです。スティックタイプで水に溶かして飲むタイプなので食前に摂れば翌朝、快便です。